IFRSとのコンバージェンスと中小企業会計(品川先生第4回講義要約その1)

2012年1月29日 更新

平成14年の商法改正によって、会社計算規則が法律から省令へ移管された。これは、当時、我が国の会計基準が国際会計基準への調和を進めていたこと から、商法としても円滑にこれに対応することが期待されたからである。しかし、これにより、国際会計基準との接点がほとんどない中小企業に過重な負担を課 すことが懸念された。そこで、中小企業に過重な負担を課すことのないよう必要な措置を講じるとの国会の附帯決議がなされた。

これを受けて、 若干の紆余曲折を経て、平成17年、日税連、会計士協会、日商及びASBJの4団体によって「中小企業の会計に関する指針」(中小指針)が設定された。し かし、この「中小指針」は「企業規模に関係なく適用される」べきとされ、さらに会計参与設置会社のためのものと位置づけられたため、その後の国際会計基準 (IFRS)の変更を取り入れざるをえなくなった。このため、「中小指針」は国会付帯決議の趣旨から逸脱するようになり、中小企業の反発を招くこととなっ た。

そのため、日商、中小企業庁と金融庁が中小企業のための新会計ルールを検討している最中である。

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