現物出資

2012年5月8日 更新

1、会社法上の定め

出資は現金だけでなく、不動産や有価証券などの財産(モノ)でもすることができます。この、現金以外のモノによる出資を現物出資といいます。会社設立に際しての現物出資は、発起人に限って認められます(会社法34①)。

現物出資をする場合には、「出資者の名前、その財産、その価額、出資者に対して割り当てる設立時発行株式の数」を定款に記載します(会社法28)。

現物出資する場合は、原則として、裁判所が選任した検査役の調査が必要であり、非常に手間がかかります。ただし、以下の3つの場合には、検査役の調査が不要となります(会社法33⑩)。

(1)現物出資財産の総額が500万円以下の場合

(2)現物出資財産が、市場価格のある有価証券であり、定款に記載された価額がその相場(定款の認証の日における最終市場価格、会社法施行規則6)を超えない場合

(3)現物出資財産について定款に記載された価額が相当であることについて弁護士、税理士等の証明(現物出資財産が不動産である場合にあっては、これらの者の証明及び不動産鑑定士の鑑定評価)を受けた場合


(合同会社において、現物出資財産は、基本的に株式会社との違いはありません。ただし、株式会社とは、次のような違いがあります。すなわち、検査役の調査、検査役の選任不要条件や定款上の現物出資の記載が求められていません。)


2、個人が法人に現物出資した場合の課税関係

個人が法人に現物出資した場合は、資産の譲渡になり、譲渡所得税の課税対象とされます。この場合の譲渡収入金額は、出資した不動産の時価ではなく、現物出資により取得した株式や出資持分の時価となります。

ただし、その価額が出資した不動産の時価の2分の1未満の場合は、出資した不動産の時価が収入金額とみなされます。(所法36、59、所令169)

例えば、個人がその会社に時価2億円の土地を5,000万円で現物出資した場合は、5,000万円ではなく2億円が譲渡所得の収入金額になります。

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