国内法における恒久的施設(PE)の範囲

2012年3月23日 更新

「恒久的施設」(Permanent Establishment)という用語は、一般的に、「PE」と略称されており、我が国の国内法上は次の3つの種類に区分されています(所164条、所令289条、法141条、法令185・186条)。

(1) 事業を行う一定の場所(「物理PE」)

支店、出張所、事業所、事務所、工場、倉庫業者の倉庫、鉱山・採石場等天然資源を採取する場所。ただし、資産を購入したり、保管したりする用途のみに使われる場所は含みません。

(2) 建設、据付け、組立て等の建設作業等のための役務の提供で、1年を超えて行うもの(「建設PE」)。

(3)  一定の代理人(「代理人PE」)

①非居住者のためにその事業に関し契約を結ぶ権限のある者で、常にその権限を行使する者(「常習代理人」)

②在庫商品を保有しその出入庫管理を代理で行う者(「在庫代理人」)

③注文を受けるための代理人(「注文取得代理人」)

ただし、代理人等が、その事業に関わる業務を非居住者に対して独立して行い、かつ、通常の方法により行う場合の代理人等(「独立代理人」)は、恒久的施設に該当しません。


日 本国内に恒久的施設を有するかどうかを判定するに当たっては、形式的に行うのではなく機能的な側面を重視して判定することになります。例えば、事業活動の 拠点となっているホテルの一室は、恒久的施設に該当しますが、単なる製品の貯蔵庫は恒久的施設に該当しないことになります。また,一方の締約国の企業が他 方の締約国に子会社を保有していても、子会社が存在することのみをもって他方の国に恒久的施設が存在することにはなりません。


国内における事業所得については、「恒久的施設」を持つ非居住者は、総合課税とされますが、「恒久的施設」を持たない非居住者の場合には、非課税となっています。

非居住者の税務一覧ページに戻る