所得税の青色申告制度の概要

2012年2月16日 更新

1 青色申告制度の概要

我が国の所得税は、納税者が自ら税法に従って所得金額と税額を正しく計算し納税するという申告納税制度を採っています。一定水準の記帳をし、その記帳に基づいて正しい申告をする人については、税務署長の承認を受けて、所得金額の計算などについて有利な取扱いが受けられ、これを青色申告の制度といいます。青色申告をすることができる人は、 不動産所得、事業所得、山林所得のある人です。

2 青色申告の申請手続

(1)「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出してください。

(2)青色申告承認申請書の提出期限

①原則 青色申告の承認を受けようとする年の3月15日

②新規開業した場合  業務を開始した日から2か月以内

3 青色申告者の帳簿書類とその保存

青色申告者は、仕訳帳・総勘定元帳その他必要な帳簿を備え付けてすべての取引を正規の簿記(一般的には複式簿記)に従い記録し。貸借対照表と損益計算書を作成することがが原則です(法148、規57)。

しかし、簡易な簿記の方法により取引の記帳をし、帳簿書類を作成することもできます。この場合、貸借対照表を作成する必要はありません。

これらの帳簿及び書類などは、原則として7年間保存することとされていますが、書類によっては5年間でよいものもあります(規63)。

4 青色申告の主な特典

(1) 青色申告特別控除

不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいる青色申告者で、これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則により記帳し、その記帳に基づいて作成した貸借対照表を損益計算書とともに確定申告書に添付して確定申告期限内に提出している場合には、原則としてこれらの所得を通じて最高65万円を控除することができます。

また、それ以外の青色申告者については、不動産所得、事業所得及び山林所得 を通じて最高10万円を控除することができます。

(2) 青色事業専従者給与

青色申告者と生計を一にしている配偶者その他の親族のうち、年齢が15歳以上で、その青色申告者の事業に専ら従事している人に支払った給与は、事前に提出された届出書に記載された金額の範囲内で専従者の労務の対価として相当であると認められる金額であれば、必要経費に算入することができます。 なお、青色事業専従者として給与の支払を受ける人は、控除対象配偶者や扶養親族にはなれません。

(3) 貸倒引当金

事業を営む青色申告者で、その事業の遂行上生じた売掛金、貸付金などの貸金の貸倒れによる損失の見込額として、年末における貸金の帳簿価額の合計額の5.5%以下の金額を貸倒引当金勘定へ繰り入れたときは、その金額を必要経費に算入できます。ただし、金融業の場合は 3.3%になります(一括評価)。

なお、貸金のうち、貸倒れその他これに類する一定の事由による損失の見込額については、それぞれの事由に応じた限度額までを、貸倒引当金勘定に繰り入れることができますが(個別評価)、その際必要経費に算入された金額の計算の基礎となった貸金は一括評価を行う帳簿価額の合計額から除かれます(法52)。

(4) 純損失の繰越しと繰戻し

事業所得などに純損失の金額が生じたときには、その損失額を翌年以後3年間にわたって繰り越して、各年分の所得金額から控除します。

また、前年も青色申告をしている場合は、純損失の繰越しに代えて、その損失額を生じた年の前年に繰り戻して、前年分の所得税の還付を受けることもできます。

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